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転職成功&失敗

臨床工学技士の求人には書いてないリアルな情報・失敗談

求人を探したり、転職を検討していたりする臨床工学技士の皆さんに
転職市場や求人情報だけではなく、

『臨床工学技士はそもそも就職できるのか。求人ニーズはあるのか。』

『医療機関(クリニックや病院・企業)がそもそもどんな臨床工学技士を求めているか。』

『求人情報を見るとき、どんなところに注意して見ればいいのか。』

『ハローワークで探した方がいいのか。それとも人材紹介会社を通じて紹介してもらった方がいいのか。』

『求人サイトで応募するのは問題ないのか。』

『転職時の失敗はどんなものがあるのか。』

『うまくいった人は、どんなことを意識・工夫しているのか。』

といった全般的なことをお伝えしたいと思います

転職中の不安を抱えた女性の臨床工学技士の写真

1.臨床工学技士の就職・転職市場(求人ニーズはあるのか?)

そもそも、臨床工学技士は、ちゃんと就職できるのでしょうか。
自分にふさわしい求人募集は見つかるのでしょうか。
実際、専門職とは言えども、臨床工学技士の就職は厳しいという声も聞きます。
一方で、臨床工学技士はどこも足りないという病院やクリニックの声も聞きます。

実際のところ、どのくらい求人ニーズがあるのか、具体的な数字から検証したいと思います。

【有効求人数データ】

厚生労働省が一般公開している「職業安定業務統計」のデータの中に
『有効求人数データ』というものがあります。
これは、ハローワークに掲載している求人数の総和になります。

これによると、平成26年1年間に掲載された求人数の総和は、

  • 看護師・准看護師…1,169,834
  • 診療放射線技師…18,198
  • 臨床工学技士…9,613
  • 臨床検査技師…28,352

となっております。

平成26年1年間の医療従事者の求人数の比較表

⇒ただし、集計方法は月毎に行われるため、相当数が重複しています。
(例/1月に掲載、2月にも掲載 → 1月…1件、2月…1件と集計し、合計2件掲載とカウントされます)

この統計によりますと、看護師の求人はが約100万件あるのに対し、臨床工学技士はわずか約1万件しかありません。
他の職種と比べて、臨床工学技士の選択肢がかなり少ないということを理解して頂けるかと思います。

【有効求職者数データ(パート含む)】

同じく、厚生労働省が一般公開している「職業安定業務統計」のデータの中に
『有効求職者数データ』というものがあります。
これは、ハローワークに『仕事を探している』と窓口に相談に行った方の総和になります。

これによると、平成26年1年間に登録された求職者数の総和は、

  • 看護師・准看護師…435,456
  • 診療放射線技師…9,681
  • 臨床工学技士…4,545
  • 臨床検査技師…24,774

となっております。

平成26年1年間の医療従事者の求職者数の比較表

⇒ただし、これも同じく集計方法は月毎に行われるため、相当数が重複しています。
(例/1月に登録、2月にも登録 → 1月…1件、2月…1件と集計し、合計2件登録とカウントされます)

この統計によりますと、看護師の求職者は約43万人いるのに対し、臨床工学技士はわずか約5000人しかいません。
他の職種と比べて、元々絶対数が少ないので、それに比例して転職者も少ないということになります。

【有効求人倍率データ(パート含む)】

これも厚生労働省が一般公開している「職業安定業務統計」のデータの1つですが、
これは簡単に上記の2つが算出されれば、すぐにわかります。

★計算方法=有効求人数データ÷有効求職者数データです。

  • 看護師・准看護師…2.69
  • 診療放射線技師…1.88
  • 臨床工学技士…2.12
  • 臨床検査技師…1.14

となります。

平成26年1年間の医療従事者の求人倍率の比較表

『有効求人倍率』とは求人数と求職者数のバランスを表したものであり、
これが求人の数と求職者の数が同じであると『1』となり、
求人数の方が多いと『売り手市場』、
求職者数の方が多いと『買い手市場』となるわけです。

有効求人倍率を見ると、
看護師・准看護師の2.69に次いで、臨床工学技士は2.12と比較的高いです。
看護師・准看護師の求人は100万件以上あったのに対して臨床工学技士の求人は約1万件程度でしたが、
有効求人倍率は看護師に比較的近いです。

これはどういうことかと言うと、
『求人の絶対数は少ないが、売り手市場であり、放射線技師や臨床検査技師と比べてニーズは高い』ということです。

つまり極端な話、
『あまり選択肢はないが、面接を受ければ決まる』ということになります。

もちろん現実はそんなに甘いものではなく、施設側も臨床工学技士であれば誰でも良いというわけではありません。
50歳を超えた方は、どんなに過去に大きな実績を出してきたとしても、転職は厳しいです。
また、『ジョブホッパー』という呼び名がついているほどですが、コロコロ職場を1年以内に変えてきた人も厳しいです。
場合によっては、優秀であっても『今はバランス的に女性がほしかった』といったことで落ちるケースもあります。

当社も医療系に特化したエージェントとして求人紹介・面接設定を行ってますが、
看護師は基本的に面接で落ちることはありませんが、臨床工学技士は面接で落ちることが結構あります。

しかし、臨床工学技士の有効求人倍率は放射線技師や臨床検査技師よりも高い数字であり、
まだまだ求人をする病院・クリニックよりも、求職者の方が少ない。臨床工学技士は足りないということです。

喜んでいる女性の臨床工学技士の写真

2.臨床工学技士の就職先と実状(メリット・デメリット)

そもそも論ですが、臨床工学技士の就職先とは、どんなところがあるのでしょうか。
いくつかにパターンに分かれるので、整理したいと思います。

クリニック・小規模病院
病院内の廊下の風景

業務の分類としては、透析・心カテ・オペ・内視鏡・人工心肺…etcといった感じです。
その中でも、何と言っても求人募集が多いのは、透析クリニックです。

<メリット>
透析に関して、求人・募集が多いということは、それだけ世の中のニーズは高いということです。
つまり透析業務が一通りこなせるということは『手に職』をつけられるということであり、
これから先も食いっぱぐれがない可能性が高いです。
クリニックでは、院長の人柄の職場に対する影響は大きく、院長がしっかりした良い人であれば、
クリニック全体の雰囲気も良くなり、仕事がしやすいです。

<デメリット>
透析に関して、求人・募集が多いということは、それだけ世の中のニーズは高いということです。
つまり透析業務が一通りこなせるということは『手に職』をつけられるということであり、
これから先も食いっぱぐれがない可能性が高いです。
クリニックでは、院長の人柄の職場に対する影響は大きく、院長がしっかりした良い人であれば、
クリニック全体の雰囲気も良くなり、仕事がしやすいです。

国立・県立(都立/府立)病院・総合病院など比較的大きな病院
大きな病院の受付ロビー風景

業務の分類としては、
透析・心カテ・オペ・内視鏡・人工心肺…etcといった感じです。
こちらでもやはり、臨床工学技士が多く配属されるのは、何と言っても透析です。

<メリット>
病院はクリニックと比べて、他の診療科を見るチャンスがあります。
業務に携わることは少ないかもしれませんが、医療的な知識や情報は
手に入りやすい環境です。また、大人数の中で仕事ができるというのは、
人によっては安心感があります。

<デメリット>
『病院であれば色々経験できる』と思われがちですが、そうとも限りません。
逆に大きな病院こそ、配属がきちんと分かれており、経験できる業務範囲は
クリニックよりも狭い場合も多いです。むしろ、大きな組織であるがゆえ、
自分が正しいと思ったことでも改善しにくい場合もあります。

医療機器メーカー
医療機器メーカー企業の前で電話をする男性の臨床工学技士

病院やクリニックに機械を導入する医療機器メーカーで勤務する方です。
病院やクリニックと比べて、求人数はそれほど多くありません。
営業職を支援したり、クライアントの施設でレクチャーすることも多いため、
コミュニケ―ション能力が必要とされます。
また、外資企業などでは英語力を求められることもあり、比較的狭き門です

<メリット>
土日休みが多く、勤務時間帯も病院やクリニックと比べると不定期ではありません。
元々機械が好きで臨床工学技士になった人もいるのではないかと思われますが、
医療メーカーであれば、機械と向き合って仕事ができるはずです。

<デメリット>
医療業界ではありますが、患者様と関わることはありません。
医療従事者として臨床工学技士の資格を取得したが、やはり物足りないと
感じる人はいます。『患者の力になりたい』『臨床に携わりたい』という
思いから病院やクリニックに転職する人は一定数います。

臨床工学技士の専門学校や大学の教職員
大学と専門学校の教室風景

臨床実務経験が5年以上必要、医学博士・工学博士を取得が必要といった条件があります。
一般的な学校(例/国語や数学)の教員と違い、学生が卒業してすぐに就ける職ではありません。
病院やクリニックと比べて、求人数はそれほど多くありません。

<メリット>
土日休みが多く、勤務時間帯も病院やクリニックと比べると不定期ではありません。
教えることが好き、学生が好きという人にとっては、『天職』かもしれません。

<デメリット>
求人数がそもそも非常に少ないため、選択肢が限られます。
仮に就職できたとしても、その後、何らかの理由で他の学校で
教員として転職したいと思ったとき、職が見つからない可能性も十分にあります。
病院やクリニックに戻りたいと転職する人は一定数います。

3.施設のインタビュー(どんな人が求められているか)

実際に、病院やクリニックはどんな人を求めているのでしょうか。
様々な角度からインタビューしてみました。
今回、親水クリニック様にご協力頂きました。

インタビュアー(以下I):浅野事務長、本日はよろしくお願いします。

浅野事務長(以下A):よろしくお願いします。

浅野事務長のインタビュー中の笑顔の写真
I:
早速ですが、御社では、どんな臨床工学技士を採用したいと考えていますでしょうか?
A:
ありきたりの普通の言葉になってしまうかもしれませんが、
『患者さんの気持ちを理解できる人』ですね。
臨床工学技士は機械を扱う人間ですが、当然ながら機械だけいじってれば良いわけではありません。
機械と同じように患者さんを単調に扱ってしまう人は、ウチの臨床工学技士には向かないです。
治療に来る患者さんに対して、治療するのは当たり前。プラスアルファが重要です。
例えば、患者さんにしっかり寄り添ってあげること。
患者さんの話をきちんと聞いてあげたり、手を握ってあげたり。
患者さんが日々抱えている不安な気持ちを理解してあげて、
愛情ある対応ができる人を採用したいです。
I:
面接において、そういった『人柄』を見抜くことはできるのでしょうか?
A:
はっきり言って、『一言二言』話せば、大体の人柄はある程度わかってしまいます。
過去の面接でも、最初の一言・二言交わした時点で「良くないな…」と感じつつも
採用してしまった人は、結局働き始めてからもうまくいかないケースが多いです。
判断基準は、会話以外でも多々あります。
例えば、「お待たせしました」と私が面接室に入っていったとき、
『立ち上がらない人』は間違いなく良くない人材です。
社会人経験がある人、新卒でも緊張感を持って面接に来ている人であれば、
自然と面接前に立ち上がって挨拶ができるはずなんです。
I:
勉強になります。一方、採用で失敗したことはありますか?
A:
もちろんあります。いくつかケースがあるのですが、
1つ目は時期によって良い人が採れず、妥協してしまうケースです。
少々微妙だなと感じても、患者さんのためには急いで採用するしかないのですが、
やはり長くは続きません。ウチは良いメンバーが多いのですが、メンバーと
うまく調和が取れないのです。協調性がなく、浮いた存在になってしまいます。
2つ目は「面接ではできると言って実際はできない」ケースです。
例えば、「2~3年目だから穿刺は問題ない」と言いながら、実は新卒とほぼ変わらなかったり。
その他、メンタルに問題があるにも関わらずそれを隠していたり。
今後の対策としては、人が逼迫しないようある程度余裕をもって採用活動したり、
もっともっと人を見抜けるよう、精進していくといったところです。
浅野事務長のインタビュー中の真剣な表情の写真
I:
これから先、どんな施設にしていきたいですか?
A:
第一は、地域の方々にちゃんと寄り添っていける施設にしていきたいです。
少しでも患者さんに元気を与えるためにやっているわけですから。
そのためには、まず我々スタッフが元気で明るく笑顔でなくちゃいけない。
患者さん具合悪くて来ているのに、我々が元気がなかったら元も子もないわけです。
ウチは、理事長が高校・大学サッカー一筋、体育会系で、バイタリティがあるんですよね。
松岡修三よりも熱いんじゃないかなと思うときがあります(笑)
それが良い意味で、今の従業員には、自然と伝わっているんじゃないかなと思います。
明るく元気で礼儀正しく。一生懸命患者さんのために寄り添える施設であり続けたいと思っています。
一致団結するために、オリエンテーションも行ったりしています。
ゴルフコンペをやったり、年末の忘年会では会場を広く借りて『出し物大会』をしたり。
そういうのが、メンバーの一体感に繋がったりします。
I:
御社にこれから面接に来る方向けに、メッセージをお願いします。
A:
当院の一番のウリは人です。こういった形では伝わりにくいかもしれませんが、
地域の患者さんとしっかりと寄り添っていくというビジョンに向かって皆一生懸命頑張っています。
スタッフ同士も支え合っていける関係になっているので、人間関係で悩むことは少ないと思います。
逆に、今まで過去には嫌な思いをして、当院に移ってきたという方も比較的多いです。
また、平成16年にきちんとした人事制度を開設しており、平成20年からはさらに
人事考課(評価制度)のシステムも導入しています。
人事考課システムとは、
①通常の社会人としての『情意考課』と②専門職としての『職務考課』の2つの観点から
臨床工学技士長、看護師長が正しく判断するというものです。
2人がかなり優秀なので、うまく機能しており、施設全体のモチベーションも維持できてると思います。
興味のある方は、直接でも良いし、まずはジョブスルーさん(当サイト)でも良いので、色々と聞いてみて下さい。
I:
本日はありがとうございました。
A:
ありがとうございました。

4.転職の成功体験談

今度は実際に転職できた人に、その成功談と過去の失敗談を細かくお話頂きました。

<インタビュー1>

インタビュアー(以下I):Sさん、本日はよろしくお願いします。

Sさん(以下S):よろしくお願いします。

Sさんのインタビュー中の笑顔の写真
I:
新卒で入社した病院を、11年も勤めたとお聞きしました。
そこまで勤めあげ、なぜ転職しようと思われたのですか?大きな問題が起きたのですか?
S:
いえ、これと言って、最近ではないです。積り積もってと言いますか…。
他と比べて、そこまで悪い病院ではないと思うんです。
11年勤めたことも加味され、はっきり言って給与は高い方でした。
看護師さんとも仲が良かった病院でしたし、医師の方も良くしてくれた。
しかし、色んなシーンで、自分とはどうしても合わないな、嫌だなと思うことがありました。
よくある話ですが、新卒入社して3ヶ月で一度『あ、いつか辞めよう…。』と思いました(笑)
I:
しかしながら、3ヶ月のはずが11年いたわけですね(笑)
S:
そうですね。嫌だからすぐに辞めますというのでは、申し訳ないという気持ちもありましたし、
何より負け犬になるみたいで悔しかったので、とにかく続けようと思いました。
結果、11年続いたので、どうしてもダメな施設ではなかったのだと思うのですが、
休日に行われるミーティングや、有給休暇が取れない雰囲気というのが、僕的には嫌でした。
もちろん、有給休暇を取ろうと思えば取れますが、実際に取ったら後で何か言われるのかなーと
思ってしまうので、あえて取ろうとはしませんでした。
I:
就職活動中に意識していたことは何ですか?
S:
子供も嫁もいますし、家も購入してしまったので、次の就職先を決めるまでは絶対に辞めることはできませんでした。
また、次の職場の就業開始を、間を空けずにスタートさせなければいけないと強く意識しました。
収入がストップしてしまう状況は、何としても避けなければならないので。
I:
就職活動と仕事の両立は、気持ち的にも大変ですよね?
S:
はい。ハローワークに行って、求人情報を見て、自分に合う求人を選んで、
というのをやるのは無理だと初めからわかっていたので、求人紹介のエージェントを使うことにしました。
I:
求人紹介エージェント2社を利用していたとお聞きしました。
S:
はい。どちらも親切にして頂きました。ジョブスルーさんともう1社ですね。
もう1社の方の名前は出せませんが、そちらの会社は正直案件を全部メールで送って来て、
特にどんな施設かの説明がなかったので、忙しい私としては選ぶことができませんでした。
ジョブスルーさんは、私に合わないところは削った上で紹介して来てくれたので、選びやすかったです。
I:
どんな希望を出されていたのですか?
S:
もちろん、給与や休日も大切なのですが、私が今回の転職で重要視したのは、『職場の雰囲気』です。
正直職場の雰囲気は入ってみないとわからないのですが、次の転職では、どうしても職場の人間関係や
雰囲気が良いところを選びたかったんです。休日出勤も、有給休暇が取れるか取れないかも、
結局人の雰囲気が大事じゃないですか。
I:
入社前なのに、なぜそう言い切れるのでしょうか?
Sさんのインタビュー中の真剣な表情の写真
S:
自分なりには、今回はしっかり観察した上で転職を決意できたと思ってます。
面接の時、自分を売り込むだけではなく、逆に自分も選んでやるぞ、ということを意識しました。
次の転職では職場の雰囲気が最も大切だと考えていたので、施設にいる『人』を注意深く観察しました。
全部で3つの施設を受けて最終的に決めましたが、初めに受けたクリニックは
事務長さんが『なんぼ欲しいんや?』『君が入るなら今のスタッフは辞めさせるで』
といったグイグイ勢いの関西出身の方だったので、「これは俺には合わないな…」と思いました(笑)
事務長さんなので、業務上のやり取りは少ないかもしれませんが、施設全体の雰囲気には
影響があるのだろうなと感じました。2つ目に受けた病院は、施設の方の人柄も良かったし、
休みも取れそうだと感じましたが、設備的に古かったので心配でした。
3つ目のクリニックは設備も新しかったし、事務長や統括部長(技士と看護師の免許両方所有)の人柄が
良かったです。施設見学をしたときの、スタッフの明るい挨拶もとても気持ちが良いものでした。
良い具合に比べることができたので、最終的にここに決めました。
I:
決める際に迷いはありませんでしたか?
S:
もちろんありました。正直給与も大幅に下がりましたので。
でも、給与よりも大切なことがあると思うんですよね。このことを事務長に相談したとき、
『給与は下がるね…。でももし、足りないなら休日にバイトに入ることもできるよ。
ただ、プライベートは大事にした方がいいと思うんだよね…。』と言ってくれたんです。
これを聞いて、逆に『うん、ここは休日をちゃんと取れる良い施設だ。』と確信できたんです(笑)
I:
なるほど。給与と休日と雰囲気の全体のバランスで決めたわけですね。
これから就職活動・転職活動をする方へのアドバイスがあれば教えて下さい。
S:
先輩・後輩や同期の話を聞くと、転職活動でうまくいってる人といってない人は、半々くらいのように感じます。
もちろん、良い職場を見つけられることは運もあると思うのですが、前職場(現職場)の『どうしても嫌だった』ことを
明確にし、それを解消できる職場を選ぶというやり方が、失敗しにくいんじゃないかと思います。
私の場合は『職場の雰囲気』でしたが、人によっては『お金が大事』という人もいます。
そういう人は逆に厳しい環境であっても、僕の前のような職場の方がいいと思います。
人を見るときの判断基準の1つとして、技師長と事務長のやり取りは見た方がいいと思います。
ここでお互いがスムーズで明るいコミュニケーションを取っていたら、良い施設な気がします。何となく、ですが(笑)
I:
最後に、人生で実現したい夢は何ですか?
S:
居酒屋を開くことです(笑)
一見さんではなく、常連さんにだけ特別のラーメンを出したり(笑)
年1回くらいは家族で旅行に行きたい。息子はメジャーリーガーに育てたい。
息子がメジャーリーガーになったら定年待たずに辞めようかなと(笑)
I:
次の職場を、どんな施設にしたいですか?
S:
メンバーと一緒に皆で仲良く仕事し、患者さんのためになる、良いクリニックにしていきたいです。
早く飲みに行きたいです(笑)
I:
本日はありがとうございました。
S:
ありがとうございました。
<インタビュー2>

インタビュアー(以下I):Hさん、本日はよろしくお願いします。

Hさん(以下H):よろしくお願いします。

Hさんのインタビュー中の笑顔の写真
I:
新卒で入社した病院を、7年も勤めたとお聞きしました。
そこまで勤めあげ、転職しようと思われたのですか?大きな問題が起きたのですか?
H:
これと言って大きな問題が起きたわけではないのですが、
30歳を目前にして、自分の歩んできたキャリアが不安になったんです。
総合病院に勤めていたのですが、業務の種類が多かったので、
多くの業務に『広く浅く』関わるような仕事のスタイルでした。
それが良いか悪いかは今でもわからないです。他の人にとっては良い場合もあると思います。
しかし、ある日、新人が段々と仕事を覚え始め、うまくなったタイミングがあったんですが、
よくよく考えたら、7年経験した自分とすでに大してスキルが変わらないなと思ってしまったんです。
そのとき、将来に対する焦りと不安を感じてしまいました。
I:
他の方も、他の業界でも、30歳目前でそのように感じる人は多いです。
H:
そうなんですね。私は、透析・心カテ(アブレーション)・オペ・人工心肺・機器管理・
高圧酸素・ペースメーカーと幅広く経験させて頂いたのですが、
やはり透析が自分には一番合ってるのかなと思いました。
というのも、機器管理は機械を向いて仕事をしますよね。心カテやオペなどは
ドクターを向いて仕事をするんですよね。で、透析だけは唯一、患者さんを向いて仕事をするんですよね。
私は、医療従事者として、やはり患者さん相手に仕事がしたいなと思ったんです。
ですから、今後は透析に絞って、スキルアップができる職場に転職をしようと思いました。
I:
ご出身は北海道で、一大決心、東京に引っ越し転職したのですね。
H:
はい。2年間は悩みましたが(笑)
しかし、北海道内はどうしても臨床工学技士の求人が少ないんです。
しばらく探しましたが、どうしてもしっくりくる求人が見つかりませんでした。
東京に上京してみたいという気持ちは前からありました。
それと、去年の夏、仕事を一度辞めて海外に語学留学をしてみたのですが、
そこで視野も広がり、まだまだ自分も色々と挑戦したいと思えるようになりました。
最後の最後まで親は反対していましたが・・・(笑)
I:
全く見ず知らずの土地だと、自分に合う求人を選ぶのも大変だったんではないでしょうか。
H:
はい。自分の中でいくつか基準を決めて、あとはエージェントさんにお任せしました。
何社か利用していましたが、ジョブスルーさんの担当の人と話が合ったので、全部お任せすることにしました。
I:
どんな基準で求人を絞り込んでいきましたか?
H:
今の施設を選んだ理由はいくつかありますが、①場所 ②新しい施設 ③人が良い
といった点を重視して、絞り込んでいきました。
場所に関しては、「東京は危ないから気をつけなさい」と何度も周囲に言われていたので、
私も慎重になりました。初めは、栄えている駅の周辺を探していたのですが、
担当の方と相談している内に、それだったら逆に駅から離れていても、地域密着的な少し閑静な
住宅街に位置した施設の方が良いのではないかということになり、そういった場所の求人を選んで頂きました。
人に関しては、実際に面接に行ってみないと何とも言えないので、面接のとき注意深く観察しました。
いくつか受けたのですが、今の施設が一番良かったので、最終的にここに決めました。
I:
「人」に関しては、具体的には、どのような違いがありましたか?
H:
他の施設の面接では、いくつか「あれ?」と不安に思うような点がありました。
例えば、こちらが「職場の雰囲気はどうですか?」と質問をしたとき
「まあ、皆仕事だから割り切ってやってるよね。」と答えられたり、こっちが挨拶しても挨拶の返事がなかったり。
そういった何気ない1つ1つのシーンに、職場の雰囲気というのは出てくるものだと思うんです。
その他、透析ベッドのアラートが鳴っているのに、「こっちのエリアは、ウチの担当じゃないから」と
担当の臨床工学技士さんが対応しなかった施設もあり、正直驚きました。
「誰もいかなかったら患者さんどうなるんだろう…」と少し不快に思いました。
今の施設は、会う人が皆笑顔で挨拶してくれました。それがまず一番印象良かったです。
それと、患者さんに対する考え方とか、施設の雰囲気とか、人事システムとか、
細かく面接で教えてくれたので、不安を払拭することができました。
リニューアルで新体制を作る状況だったので、違和感なく入れるかなと思いましたが、
事務長が気を遣って「2ヶ月前に入ってきたばかりの人もいるから、その人と仲良くできたら気が
楽になるのではないかな。」と言って下さったのはとてもうれしかったです。
Hさんのインタビュー中の下を向いた笑顔の写真
I:
実際に入社してみて、どうですか?
H:
基本的に、面接でお話頂いた内容とほぼ同じかなと思います。
「この施設に来たら、この人と話せる。だから、ここに透析治療に来る。そんな施設を目指したい。」
ということを事務長が言っていましたが、まさにそれを目指している感じがします。
例えば、事務長も、看護師も、皆が自ら手を握ってあげて、寄り添ってあげる。
そういう姿勢はついていこうと思えますし、私にも「患者さんと目を見てきちんと話そうね」といった
指導を頂けたりするので、日々勉強になっています。
また、前職では、上司が先生に電話をして薬を出すというシーンが多々あり不安でしたが、(※他でも結構あるとお聞きしますが…。)
ここは基本的にドクターがカルテを見るので、安心感があります。
I:
これから転職をしようとしている友人がいたら、どんなアドバイスをしてあげますか?
H:
給与とか勤務時間だけじゃなくて、人間関係をしっかり観察した方が良いよと言いたいです。
例えば、面接のときに、単調直入に「ここの雰囲気はどうですか?」と聞く。
それが聞きやすい雰囲気か否かだけでも、かなり判断材料になると思います。
あと私は北海道出身なので、北海道の人だったら全国の求人を見た方が良いよと言いたいです。
皆、故郷を離れたくはないと思いますが、自分に合った職場は意外にも離れた場所にあったりしますよ。
東京と北海道を比べたとき、東京の方が全然求人が多いし、学会も沢山あるので、
知識を吸収したい人にとっても、チャンスは多いと思います。
I:
夢は何ですか?
H:
まず、結婚はしたいです(笑)。でも、仕事は辞めたくないです。
ずっと家にいるのは私自身健全でいられないと思いますので。
その他、海外に行って色々な世界を見てみたいというのもあります。
仕事に関しては、今の施設は患者さんに対する姿勢が本当に丁寧で勉強になるので、
しっかり学んで、患者さんにもスタッフにも信頼される臨床工学技士になりたいです。成長していきたいです。
I:
素敵なお話を、ありがとうございました。
H:
こちらこそ、ありがとうございました。
<インタビュー3>

インタビュアー(以下I):Sさん、本日はよろしくお願いします。

Sさん(以下S):よろしくお願いします。

Sさんが座ったモザイクの写真1

※ご本人様が写真未公開を希望されたため、モザイクをかけています。

I:
臨床工学技士歴(講師歴含め)約30年の大ベテランさんですね。
クリニック・臨床工学技士の専門学校講師・医療機器メーカーなど、臨床工学技士に関する
様々な職種を経験したと聞いています。
S:
そうですね。一番初めは大学病院に研究補助員として入職し、約10年間勤務しました。
当時は臨床工学技士の資格そのものがありませんでしたから、資格制度が確立された後、
病院で取得しました。その後転職した医療機器メーカーでは、海外勤務もさせて頂きました。
そこから専門学校講師となり、講師を約5年間経験させて頂きました。
元々長くサッカーのコーチをやっていたので、教えることには味をしめていたんですよね。
I:
好きな職種だったのに、なぜそこからさらに転職されたのでしょうか。
S:
当時は、子供もまだ成人しておらず学費の支払いもありましたし、マイホームの購入費用もありましたし、
諸々稼ぎが必要だったんですよね。しかし、当時勤務していた職場の給与は、景気の影響もあり、
年々下がっていきました。それに不安を感じたんです。下がったとはいっても、振り返れば高い方ではありましたが。
ちょうどその頃、高い提示でヘッドハンティングを頂きました。技士長としてやらないかというお話で。
開業からのスタートでしたので、やりがいはありました。本当は、一生そこでやっていくつもりでした。
しかし時が経つにつれ、内部で色々な問題が起きていってしまったんです。
あまり細かい話はここではできませんが、医療とは関係のない院内トラブルが多かったです。
スタッフとトップ(理事長)の間に入って相談を乗る、調整をする、ということに段々疲れていってしまいました。
I:
ざっくり言うと、人間関係が問題だったわけですね。
S:
そうですね。その施設は、基本ドクターが常駐ではありませんでした。お忙しい方だったので。
緊急対応も私が働く間、120件ほどありましたが、ドクターが来たのは、その内わずか1件です。
他のスタッフがいるので医療体制として問題があるわけではありませんが、ドクター自らが顔を見せて、
患者さんの声を直接聞くというのが、私は本来は大事なことだと思うんです。医療機関というのは
人の命を預かっているわけで、まず人として患者さんや周りのスタッフから尊敬される存在でなければ
いけないと思うんです。色んな意見があるとは思うんですが、私はドクターが常に患者さんの状況を把握し、
スタッフ全員ドクターについていくという体制をきちんと作ることが大切だと思うんです。
正直、それはできてなかったように思います。
I:
転職してみて、今度はどうですか?
S:
これが最後の転職になると心に決めていたので、相当慎重に選びました。
面接時、事務長さん・技師長さん・看護師長さん皆さんとお話をさせて頂き、
施設の状況を詳しく詳しく知ろうと心がけました。特に前回の失敗があったので、ドクターに関することを重点的に。
また、スタッフだけではなく、これはウルトラCとも言えますが、面接後に帰り際の患者さんから話を聞いて
施設の状況を聞いてみたりしました(笑)透析施設というのは、患者さんは週に何度も来るので、
施設の状況をスタッフより詳しく知っていたりするんですよね。一番客観的で一番信頼できる情報だったりします。
I:
なるほど。患者さんからの情報収集は斬新かつ信頼できますね!
S:
その通りです。色々と調べた結果、もちろん綺麗事ばかりで良い事ばかりではありませんが、
前回の職場とは異なり、トップの方が患者さんとスタッフのことをきちんと考える、
尊敬できる方だということが見えてきたのです。ですから、「今回は大丈夫だ。この人についていこう!」と 決意することができました。
I:
転職するにあたって不安点はありませんでしたか?
Sさんが座ったモザイクの写真2
S:
もちろん多少の迷いはありました。給与・待遇など。しかし、年を重ねると、転職しても給与があがることは
滅多にないもんなんですよね。引き抜きでもない限り。
もちろん、前職の給与が非常に高かったので、給与が下がることは覚悟していたのですが、
やっぱり報酬ががくっと下がりました。しかし、前職ではお金に釣られて失敗したわけです。
お金が良いというだけで、施設環境や人間関係が良くなかった。日々仕事をしていて辛かったです。
要するに幸せじゃなかったわけです。もう、お金じゃないなと。
子供も成人してもう大きいし、これからはお金じゃなくて幸せを選びたいなと思ったんですね。
ですから、少し迷いはありましたが、これは絶対に転職すべきだと思いました。
I:
今後の夢は何ですか?
S:

私も50を過ぎているので、若い頃のようにギラギラしたものはありませんが、
ゆくゆくは今の施設においても技士長としての活躍を期待されていると思うので、
まずは当たり前のことをコツコツやり、掃除も自ら進んでやり、患者さんやスタッフから信頼されるように頑張ります。
そして、患者さんにきちんと寄り添っていきたいと思います。コメディカルには、放射線技師や臨床検査技師など
様々な職種がありますが、患者さんに寄り添って仕事ができるのって、実は臨床工学技士だけなんですよね。
それは実は、ありがたいことだと思うんです。そのことに感謝を忘れないようにしたいと思います。
また、私は今のドクターを尊敬しているので、彼についていって、今の施設をもっと笑顔溢れる良い施設にしたいです。
そして、いつまでも患者さんに「ありがとう」と言われ続ける臨床工学技士になりたいと思ってます。 それが私の臨床工学技士としての夢です。

それともう1つ。実は今、私の息子も臨床工学技士の専門学校に通っています。息子も近い将来臨床工学技士になります。
同じ職場で働けるかどうかはわからないですし、それが良いとも限らないので、職場は違ったとしても、
息子と一緒に学会は出てみたいなと思っています。臨床工学技士として将来どのようにステップアップしていけば良いか、
私の色んな成功や失敗を何から何まで息子に伝えることができ、息子が臨床工学技士として
立派に成長していってくれたら、本当に幸せだなと思います。

I:
素敵なお話ですね。本日は、お忙しい中ありがとうございました。
S:
こちらこそ、ありがとうございました。

5.求人情報の収集方法

上記、長くに渡って実際のリアルな声や失敗談・成功談をお伝えして来ました。
実際、これをご覧になっている人の中では、すでに転職活動を準備していたり、求人を探し始めている人もいるかと思います。

では、実際に臨床工学技士の求人はどこから収集するのが良いのでしょうか。
いくつか選択肢を上げていきたいと思います。

ハローワーク…ハローワークのWEBサイトからも求人情報が閲覧できます。

掲載が無料であるため求人数は多く、様々な施設が閲覧できます。
一方で、どこでも誰でも掲載できるため、良くない施設も載ってしまっている
という実状があります。ハローワークの求人は写真がなく、項目も限られてしまって
いるため、少ない情報で判断しなければいけないというデメリットもあります。

求人情報誌・求人サイト…タウンワークやはたらこねっとといったものが求人情報誌です。

フリーペーパーまたはインターネットで求人情報が閲覧できます。
写真が載っていたり、職場の雰囲気が詳しく書いてあるため、わかりやすいです。
一方で、臨床工学技士に特化した求人情報誌や求人サイトは非常に少ないです。

求人を検索する女性の写真

人材紹介エージェント…登録後、会社の担当者が求人をピックアップし

案内してくれるサービスです。基本的にはどこも無料でサポートしてくれるので、便利です。
求人数はエージェントによってバラバラで、大手エージェントであっても医療系の求人は少なかったりします。
ただし、まだまだ「無理矢理転職させようとする」「ウソの求人内容を伝える」といった悪徳の業者は存在します。
当社は、求人紹介エージェント【ジョブスルー】を運営していますが、そういったことは絶対にしません。
興味のある方は、一度ご登録して、サポートを受けてみて下さい。

「この求人はいかがですか?」「いいかもしれないですね」と会話する人材コーディネーターと求職者

登録からお仕事開始までの流れ

ご登録

登録は1分で完了!その他、面倒な手続きは一切ありません。
ご登録頂いた情報は、個人情報保護法に基づき厳重に管理されますのでご安心下さい。

ヒアリング&求人紹介

当社担当からお電話またはメールさせて頂きます。
希望・状況を聞かせて頂き、希望・状況に合った求人を多くご紹介させて頂きます。

面接・見学

納得がいく転職先が見つかるまで何度でも紹介が受けられます。
※面接後でも合わないと思った場合お断りできます。

転職成功

納得のいく転職であったとしても、何かしらの問題が起こる可能性があります。
しっかりとアフターフォローも行っていきます。

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